実例リフォームプロセス(2)
<屋根・外壁工事から内装工事まで>
屋根のリフォーム(1)
リフォーム前の屋根は寄棟屋根で四方に雨水が落ちることが最大の問題でした。今回は一方向に流れる片流れ屋根に全く新しくリフォームし直します。太陽光パネルを載せることと、落雪の心配が無いことからフラットルーフ屋根を採用しました。屋根のリフォーム(2)
2階の部屋から新しい小屋裏を撮影。スタイロフォームで屋根板金の結露と雪溶けを防止します。 雨音の防音にも効果的です。屋根のリフォーム(3)
2階屋根上にまっすぐ走っている木製下地は太陽光発電パネルを固定する架台フレームを固定するための下地となります。強度を得るためと屋根面の沈み込みを防止します。屋根のリフォーム(4)
居間窓前にテラス台が90cmほど出ているため、ここに雨だれが当たらないように軒を大きく張り出しました。1m以上になるため頑強に補強しました。外壁サイディング下地
リフォーム前はサイディングが縦張り横下地で今回は横張りなので下地材は縦に取付します。このような構成によって土台下から入った空気は軒裏に抜け常に外装版裏が乾燥して外壁裏の木材の腐食を防ぎ、室内側からのわずかな湿度も放散しますので建物にとって非常に良い状態となります。屋根の外観
屋根リフォームが進行し屋根板金を施工する前の状況となりました。雨は全てこの東側の一面のみに落ちることになります。外壁には旧アルミサッシがまだ取り付いている状態です。内装材(1)
今回のリフォームではシックハウス対策ということからクロス、合板、建材類(建具を除く)は一切使用せず壁、天井に珪藻土系の左官材料を採用しました。自然材料なので全くの無害です。内装材(2)
珪藻土系左官材料の施工状況。ちなみに床材には石、タイル等の無機質材を全面的に採用しました。これも今回床暖房を採用しているため冬場の冷たい感覚を気にせずに採用できました。唯一合板類として挙げられるのは木製建具類ですが面積が大きくないので入居前に床暖房を入れて建具に含有しているVOC類をベイクアウトするということにしました。(ベイクアウト :建材を通常温度より暖めて有機溶剤、防腐剤成分を早く揮発させること)
まるで新築リフォームについて考えるとき
- 建築ブームの時代の住宅が寿命を迎えている
- 当時の断熱は不十分で、気密については全く考えられていなかった
- 最近まではスクラップ&ビルトでの建て替えが進んでいた
- 最近のトレンドは「もったいない」、「廃棄物減少」へとシフト
- 建物基礎を調査し再利用、既存骨組みを新しい間取りに組み直し補強して再利用
- 基礎と骨組以外を新品材料にし高断熱・高気密化するとまるで新築住宅に